長かった大学生活も終わり、いよいよ卒業。
でも、卒業式ってなんだか感傷的な雰囲気が正当化されていて、ちょっと苦手です。
私は卒業式で泣いたことのない人間なのですが、正直言うと卒業式で涙を流しながら抱き合う気持ちが理解できませんでした。
とくにひとりぼっちで出席して、ひとりぼっちでいつものように帰宅するつもりであれば、そういう「正しい学生生活の答え合わせ」のような卒業式の空気が痛くてたまらないですよね。
ぼっちで卒業式に出るべきなのか、いっそさぼってしまったほうがいいのか、一緒に考えていきましょう。
大学をぼっちで卒業する君へ
短くとも四年間は大学にいたわけですから、その中で遊びに行った友人や席が隣になって話した人もいるのではないでしょうか。
もう彼ら彼女らと気軽に会えなくなることを思うと、少しだけ、悲しくはなりませんか?
もし少しでもそうした気持ちがあったのなら、絶対に出席すべきです。
一生モノの後悔を残して生きていくのはやはり辛く、ふとしたときに過去の自分を悔みます、もどかしい気持ちを何度経験しても、もう戻ることはできないのです。
きっとあなたはすでにたくさんの後悔をしてきたと思います。約二十年以上の人生経験を経て、絶対にこんな思いはしたくないと思った出来事もあったでしょう。
おそらく、今回卒業式に出席しなければ、その後悔が一生あなたにつきまといます。
もう顔も出したくない、ただただ苦痛の日々だったと心から言い切れる方以外は、出席することをおすすめします。
大学の卒業式に一人で参加するのは目立つ?
出席することを決めたあなたが次に懸念するのはやはり「ぼっち」で出席することについてでしょうか。
友人がいて、卒業式のあとは飲みに行こうぜ! なんて誘われていたらこんな記事は読んでいないことでしょうから、おそらく卒業式にも一人で臨むつもりなのでしょう。
大いに結構だと思います。
卒業式は誰のためにあるのかといえば、学校に通わせてくれたすべての恩人のために存在しているのだと思います。
親が年間百万円以上支払って買ったあなたの時間を、あなたがやりきり、たくさんの経験を経て大人になったことを証明する機会だと思います。
もうそんな年齢じゃない、親は関係ない、と突っぱねられるのは学費や生活費をすべて自分で賄った鉄人のような方だけです。
多くの学生は未だ親の扶養から抜けることなく、保険証も親のおかげで手にしているのですから、卒業の証明となる卒業式くらいは親のためにも出席しましょう。
逆の立場で考えてみてください。
自分が父親、母親だったとして、手塩にかけた自分の子供が大学まで進み、ようやく卒業の日を迎えるとなったら。
感無量ではありませんか?
その感動を、自身の二十年近くを費やした子育ての集大成として眺めたいと、そう願うのではないでしょうか。
あなたのためだけの式典ではないということを念頭に置いて決断しましょう。
大学の卒業式に出ないでもいい?
大学の卒業式は高校までの卒業式とは異なる点が2つあります。
多くの方にとって最後の卒業式となることと、もう子供ではないということです。
高校までであればまだ次がある、という意識で卒業式を経験できますが、大学の卒業式は本当に最後です。
学生でいられる最後の猶予期間が、終わっていくのです。
この先、そうした区切りをつけられる式典はそう多くありません。
冠婚葬祭で言えば成人式が冠に当てはまりますが、現代において20歳は未だ学生であったり、大人として自覚を持つには早すぎる区切りであるように感じます。
大学を卒業する方の多くはもう社会人として、一人前としてみなされます、現代社会における冠とは大学卒業のタイミングと言っても差し支えありません。
その意味をよく噛み締めてください。
そして、もう子供ではないということは、行為の意味を自ら考えて動いていかなければならないということ。
自分が行きたくない、という理由で本当にサボって良いのかどうか、大人の振る舞いという観点から考えてみてください。
まとめ
大学の卒業式の意義からみても、卒業式にはよほどの理由がない限り出席しておくべきだと思います。
私は学費から生活費まで自力で調達して進学したので、卒業式には出席しましたが親のためではなく自分のために出席しました。
顔も見たくないと思う相手がいないでもなかったですが、私は私のために進学し、私のために卒業したので、ひとりぼっちであっても関係ありませんでした。
人の目を気にして生きるのはとても疲れます、他人の目を気にして生きる時間は、何の意味も効果も生み出しません。
大学卒業を経て、あなたは大人になります。
大人とは自分が何を幸せに思い、何を嫌だと思うのかわかった上で、責任を持って行動を選択する権利を得た人間のことです。
あなたが得たいと思えば、その権利はいつだってあなたの中にあるのですから、自分のほんとうの気持ちを他人の目を理由に抑えることのないよう、自由に振る舞ってください。
大学の卒業式、出るも出ないも自分で決めましょう。
その決断に誇りと責任を持ちましょう。
四年間お疲れ様でした、ささやかではありますが、この記事を卒業の手向けとして送らせていただきます。
ご卒業おめでとうございます。
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